ロードバイク Advent Calendar 2020 12日目
昨日はりくらいまーさんのロードバイクってオンロードバイクって書いてないからオフロード走っても良いよねです。
明日はNなAおOさんの傷をつけないための輪行です。ありがとうございます!

今日はメジャーなような、そうでもないようなスタンプラリーの紹介と体験記を書いていきます。
話を広げすぎると収拾がつかなくなるので群馬ローカルの話をしますが、スタンプラリーはなかなかの頻度で開催されていて自転車との親和性も高いと伝われば幸いです。
今回、不謹慎なギャグはありません。

目次

スタンプラリーとは

スタンプラリーとは主催者によって複数の目的地が設定されていて、参加者は目的地ごとに設置されているスタンプを台紙に押して集める企画の総称です。
民間がいわゆるアニメの聖地を設定するイベントや地方行政が地域おこしのために行うイベントなど企画によって形式は様々です。
難易度も様々で、目的地すべてのスタンプを集めるものやエリアの中の目的地から任意個のスタンプを選んで集めるものなど、ゴールや方式も多岐にわたります。

基本的には主催者が指定した期間内に決められた数のスタンプを集めた参加者がハガキやネットで応募を行い、先着順や抽選で景品を渡す例が主流となっています。
スタンプカードを闇取引したり、美人の背中のスタンプを重ね合わせると宝の地図が浮かび上がったりする仕組みではなく健全なイベントなのでどなたでも安心して参加できます。

近年はデジタル化やスマホ所有率の向上、SNSの発展により物理的な台紙を用意せず、スマホアプリなどで完結するスタンプラリーの企画が増えてきました。
例えば札ッシュ!! 上毛かるたGO!はGPSで目的地とARによる演出を融合させたスマホアプリです。
こちらは私が自転車で全部回ろうとして失敗した記事があります。
上毛かるた「札ッシュ」ライドを3日でクリアしようとして1日でDNFした話

スタンプラリーと自転車の親和性

これがですね、妙にマッチするんですよ。
例えていうならば味噌とカレーと牛乳とラーメンくらい合います。(ググっと)

一般的に思い描くスタンプラリーすなわちメディアに露出するのは、大企業と有名なゲームやアニメがタイアップした大々的なキャンペーンが中心です。
なので「首都圏の駅を全部回る」「関東の道の駅178駅回る」など、自転車で達成するには難易度が高かったりします。
※そもそも「全部回る」系は廃〇向けエンドコンテンツなので、移動手段が何であろうと難易度が高く設定されています。

しかし件数の比率から言えば、市町村主催をはじめとするご当地スタンプラリーの方がずっと多いのです。
その場合は移動距離も都道府県をまたぐものが少ないわけで、そこそこの距離を移動しながら目的地を回ってストップアンドゴーすることになります。
そうです。まさにそこそこ脚力のある自転車乗りたちが挑戦するにはちょうどいい難易度だったりする訳です。
企画者は自動車や電車メインで考えることが多いですが、自転車でも案外イケるという意味で予想外なマリアージュの例えに味噌カレー牛乳ラーメンを出させてもらいました。
この食材を初めて組み合わせた人は天才か勇者か…。

まあ本来は自転車でクリアが難しい某アニメのゆるくないスタンプラリーや首都圏制覇をする自転車乗りもいるのですが、そういった強者は彼ら自身がエンドコンテンツみたいなものなのです。
好き好んで挑戦しているので、どうかそっとしてあげてください。
暖かいまなざしで『いいね』を手向けてあげるときっと浮かばれることでしょう。

スタンプラリーライドの魅力

今まで行ったことのない場所の知らなかった情報を知りながら、自分の足で蒐集欲を満たす経験はあまりできないと思うのです。
例えば地元の古墳を巡るロングライドの計画をマニア以外が立てる機会はほとんどないと思いますし、赤城山にあるオシャレなカフェの横を何度も通っていたのに気付かず、スタンプラリーのために初めて入店して名店を発見したのは私にとって得難い経験でした。

さらに去年のスタンプラリーに参加したところ、景品の商品券をいただくことができました。
商品券で何を買ったか?
そうだね、プロテインだね。

群馬限定 今年開催されたスタンプラリー

ということで、きっと手ごろなスタンプラリーも近場で開催されたり、あなたの知らぬうちにひっそり終了していたりします。
日本スタンプラリー協会やツイートのアンテナを広げて、自転車に乗るきっかけを増やしたり景品をゲットするのも面白いかもしれません。

さて、私の地元群馬で今年開催されたスタンプラリーをご紹介します。
今年は残念ながら既に終了したイベントであっても、来年同じような時期に似たコンセプトの(または同一の)イベントが催されたりします。
群馬以外の地方でも少なからぬ数が開催されたりしていますので、地元で探すきっかけになれば幸いです。

実録、古墳カード集め

それでは今年の8月、実際にぐんま古墳カードを集めた時のレポートをいたします。
古墳カードを集めるには、12個の古墳をめぐって写真チェックをした後に資料館で申請することでカードと引き換えることができます。
つまり古墳を回った後にその古墳に対応する資料館をルート配置しないと、二度足を踏むことになってしまうのです。

※画像は群馬古墳カードのチラシ(PDF)からお借りしました。

そして資料館の開館時間と閉館時間にも気を付けなくてはいけません。
開館時間は9時であったり10時であったりとまちまちなのですが、家の近くの9時開館と30km先の10時開館では後者を先に回った方が合理的な場合もあります。
そうです、スタンプラリーは脚力や時間を計算しながら最適なルートを選択する、巡回セールスマン問題なのです!

しかし今回は地元で締切も余裕があります。
今回は以下のように西ルートと東ルートで2回に分ける日程で検討しました。

東西のマップ

1日目

まずは西ルートを踏破すべく、8時スタートで家からすぐ近くの古墳に向かいます。
「こんなところに古墳あったっけ?」と思いながらGoogle先生に導かれると、幼稚園の隣の高台(写真3枚目)はなんと古墳だったと判明!
群馬県は古墳大国なのです。各所に古墳があります。

前方後円墳や方墳だけでなく、神社が建っている丘も田んぼの海にそびえる小島も古墳だったりするのです。 そんなこんなでクリートカバーを付けても危険な斜度の登山ならぬ登古墳をしたりしながら、古墳とのツーショット写真を集めるのでした。

そして古墳カードをもらえる歴史民俗資料館に行くと、知らなかった地元情報や歴史情報を知ることができます。
縄文土器や土偶、はにわから始まり、いくさの防具や新田義貞の歴史展示、治水の工事跡や千歯こきや唐箕の実物、繭と生糸と機織り機そして昭和の氷を入れるタイプの冷蔵庫やブラウン管テレビ、などなど多岐にわたる歴史資料を楽しむことができます。

特に、新田猫の分類(例えば温純Ⅰ型と道純Ⅲ型を見比べると構図は同じであるが印象が異なると分かる)や彦狭島王と元島名将軍塚古墳の関連考察など、地域ローカルすぎてネットにも載っていない知識を得ることができます。
小学校の社会見学で見て以来の情報は、大人になってから見ると視点が変わって非常に新鮮なものでした。

閉館時間が差し迫った1日目の後半に、地図を調べていてアクシデントに気づきます。
土曜日閉館の資料館があることに気付くのです。
到着してから気づくのではなく良かったと思いなおしてルートを短縮し、1日目は終了となりました。

2日目、3日目

気を取り直して東ルートです。
当初は2撃目で全てのルートを落そうとしましたが、1日目の休館で厳しいことと別件で太田方面に行く用事(新コロの流行が比較的落ち着いていた8月の話です)があったので北東ルートと南東ルートに分割しました。
酷暑のさなかですが、時間に余裕がある短距離ルートなので水を飲み、日陰で休みながら進みます。

1日目と同じく資料館によって展示物の時代や傾向が変わり、スタンプカードを集めるだけで様々な時代の政治、生活、文化習俗が垣間見えます。
館内の展示品撮影は禁止されていたりするのであまり写真は出せませんが、どの資料館も展示スペースに工夫がされていたり分かりやすいレプリカが置かれていたりと来客を楽しませようという創意と心遣いが見えて、単純に施設を見比べるだけで楽しいです。

口頭で撮影OKをいただいた前橋市総社歴史資料館では、新コロのせいで大きなメッセージボードが使えませんでしたが、アマビエ様が疫病を祓ってくださいました。

アマビエ様

スタンプラリーに挑戦される方は行った先の感想を忘れないうちに書き留めておき、あとでルートと一緒にブログにまとめると良い思い出になります。
そしてそれをロードバイクアドベントカレンダーに投稿しましょう!(時候のあいさつ)

4日目以降

最後に休館日でスタンプを取り逃した資料館に行って無事にスタンプをコンプリートし、裏側がはがきになっているスタンプ台紙を送るとコンプリート賞のカードホルダーをご送付いただきました。

1日数十キロ走るだけで、知らない地元にたくさん出会えてゲームクリアの満足感も味わえます。
しかも参加賞や景品までいただけるなんて、ありがたすぎじゃないでしょうか。
(今回は入館料が展示のコスパで元を取れて、切手代は感謝の念で相殺されたから実質タダ)

カードホルダー

まとめ

このようにスタンプラリー企画は自転車で参加できるレクリエーションとしてはかなりお手軽かつ楽しいジャンルです。
自分に適したスタンプラリーはなかなか見つけにくいものですが、観光地や道の駅、文化会館などに貼り出されるチラシで目に留まるものがあれば挑戦してみるのも一興ですよ。
自転車盗難とマスク忘れに気をつけながらLet’s TRY !

エンドコンテンツの方は縛りプレイより高次の達成感を模索してみてください。