上毛かるた「札ッシュ」ライドを3日でクリアしようとして1日でDNFした話
ロードバイク Advent Calendar 2018 9日目
昨日の記事は ゆるふわサイクリストOLから成長!?ゆるふわサポートガイドへの道 です。
ありがとうございます!
さて年末がじわじわと押し寄せてきますね。
アドベントカレンダーはまだ前半ですので、ここらでタイトル通りの失敗談をひとつお送りします。
この記事には上毛かるたGO!アプリのスクリーンショットが複数あります。
アプリケーションをうまく操作できない記述がありますが、(どんくさい)個人の感想です。
操作性などを批判する意図はありません。あらかじめご承知おきください。
※DNFとは”Do Not Finish”の頭文字で、予定のルートを完走できなかったという意味です。
類語としてDNS(Do Not Start)もあります。
What’s 札ッシュ?
上毛かるた
札ッシュの説明の前に、上毛かるたという知的遊具をご存知でしょうか。
群馬県の名所旧跡偉人名産をかるたにすることで、郷土愛と知識を育む玩具です。
小学校やこども会で練習を重ねてハイレベルな県大会が開かれるため、ガチで県民はかるたの札を覚えます。
県民ショーやおまグンでかなりの知名度を得た群馬の誉れです。
かるたを暗唱できないと(冗談交じりに)
そのため、記憶力の怪しいおじさんは内心で怯えていて、たまに
札ッシュ!! 上毛かるたGO!
そして札ッシュとは、上毛かるたの名所旧跡などの所在地とGPSを組み合わせて「自分の足で札を取りに行く」リアルかるた取りゲームです。
札ッシュのアプリでは札1枚に対して1つの座標が設定されています。
札取りをする人は設定された座標に移動してアプリを起動すると、カメラが起動して目の前の風景の中に大きなかるたの札が表示されます。
その大きなかるたをタップすると札をとることができます。
ポケモンGOでポケモンにボールを投げるかわりに、かるたへ近付いてタップするといえば分かりやすいでしょうか。
札取りに挑戦
計画
札の座標は札ッシュのアプリから確認できますが、
それでも連休で達成したいので、3日で攻略できるコースを組んでみました。
心臓が高鳴るコースができました。
一言で表現します。
ブルベ600kmに毛が生えたようなものと言えば聞こえは良い(?)ですが、獲得標高が1万m近いのでSR600を3日で走るようなものですね。
あれ…
0日目 しのぶ毛の国二子塚
とりあえずアプリをインストールして最寄りの札を取ってみます。
家から最寄りの札は約10キロ離れた岩宿遺跡の公園です。
公園には芝生が広がり子供たちがくつろいでいます。
私はその横で自転車をおりて芝生のわきの遊歩道を歩き、札を捕獲しようと無邪気にスマホを振り回しています。
アプリのGPSが示す場所に行くと、スマホに札が表示されています。
これは取った!と私は力いっぱい札をタップしますが、札は取れません。ただ画面いっぱいに悠然
と浮かぶままなのです。
「あれ?何か演出とともにゲットできるんじゃないの?」と疑問に思いながら、連打してスワイプして周辺を歩き回ってかるたを取ろうと悪戦苦闘しても取れません。
回りの子供たちは家族と、友達と駆け回っています。
私はスマホの中の巨大カルタと見つめあいながら、ぐるぐると舞い踊りタップタップして
います。
そんなこんなでカルタを取れない
1日目
最初の1枚が取れなかったのは、慣れていなかったからに違いありません。
どんどん技術が向上して即座に取れるようになるだろうと、スタート前は楽観視していたのです。
そんな気持ちで1日目はスタートしたのでした。
※これはリリースから間もない時期(2017年8月)に使用した個人の感想です。
裾野は長し赤城山
さて伝説によると(「攻略Wikiによると」とも言う)、カルタは大洞赤城神社の参道にあるそうです。
慣れたコースを上って赤城神社にお参りします。
そこで札ッシュを起動すると、賽銭箱から数メートル手前の参道にカルタが鎮座ましましています。
正中は踏まないように気をつけつつ、他の参拝客の邪魔をしないよう素早く取ろうとします。
…ここでも取れない!
3分くらいスマホを振ったり歩いたりして何とか取ることができました。
滝は吹割 片品渓谷
次は吹割の滝にカルタを取りに行きます。
吹割の滝は赤城北面の観光スポットです。
街道わきの林の中にある岩場を少しを下りた先に美しい川と滝があり、自然の中で噴き出す豊かな水量の滝が私たちの五感を楽しませてくれます。
私が吹割の滝に来たのはもう10年以上前です。
その雄大さをまた目に焼き付けただけで来てよかったと心底から感じるのです。
ただし一つだけ誤算がありました。
岩場を歩くと
クリートカバーを忘れたことには赤城神社で気づいていましたが、まさかここまで滑るとは。
滝が近い林の中の岩場です。
それは足元が水にぬれた個所も、段差もあろうというものです。
私は生まれたての子牛のような足取りで滝と自転車の短い距離を歩いたのでした。
なおカルタが取れる場所は写真のような岩場です。
人が多かった上に足が滑るので早々に
またカルタを取りにくればこの風景を楽しむことができると思えば悪くありません。
こうして3日で走破の目標は
※アプリの使い方に習熟していないことが原因です。札ッシュはコンセプトに優れた良質なアプリケーションです。
ちなみに近くの売店にはクリートカバーが売っていなかったことを明記しておきます。(当たり前)
仙境尾瀬沼 花の原
ライドは継続し、さらに北の尾瀬に向かいます。
ここから北は金精峠方面に向かったことは2回あるものの、尾瀬まで自転車で移動した ことはありません。
スタンプラリーやイベントでは、未踏の地を踏めることも楽しみのひとつですね。
尾瀬までの道はなだらかな丘陵で走りやすいものでした。
こんな風にそこそこ平坦な道が続けばいいのにと、山岳の中で考えてしまうのは自転車乗りの性質というか業というか、なんか…そう、一言でいうと
尾瀬の駐車場でスムーズにカルタをとることができました。
ようやくアプリに習熟してきたのでしょうか。
気を良くして次の目的地である土合駅に行きましょう。
目的地までのルートは坤六峠という群馬北面の山道と、いったん引き返して赤城北面のなだらかな丘陵を走る選択肢があります。
距離はあまり変わらないので坤六峠の方がキツイです。
私は自分で書いたルートラボのコースに従って坤六峠に向かいます。
一言でいうと
坤六峠
坤六峠自体はそんなに大きな高低差や角度があるわけではなく、道幅も狭いわけではな いので初級者がヒルクライムに挑戦するときには適したコースだと感じます。
ただしスタート地点が尾瀬とかになるので、初級者はスタートするのが大変です。
坤六峠は交通量が多くないので、ここを通るのは
※もちろん実際には車も走っています。
中盤のアップダウンは舗装が少々悪い箇所もあります。
ダウンヒルの時には陥没などにご注意ください。
ループで名高い清水トンネル
土合駅は群馬県北端の駅です。
新潟との間をつなぐ清水トンネル手前の駅で、下りホームまで10分ほど階段を下りないと到達できないことから、「日本一のモグラ駅」と呼ばれています。(Wikipediaから抜粋)
自転車の鍵とクリートカバーを準備してきた方はぜひ観光をどうぞ。
クリートカバーを忘れた私は、カルタを取った後に駅の中を
水上、谷川 スキーと登山
次の目的地は谷川岳ロープウェイを上った先の天神平駅です。
「駅とロープウェイ乗り場の連絡バスかわいいなー」と思いつつ、軽い観光気分でロープウェイに乗ります。
意気揚々と上りのロープウェイに乗りますが、
乗り場はけっこうにぎわっていたのですが…なぜ?と疑問に思いながら上った先は、一面霧で真っ白でした。
なんか10m先の視界も怪しい中で、なんとかカルタを取って下りのロープウェイに乗ります。
下りのロープウェイは満員です。
そして一様に本格的な登山のいでたちです。
ああ、なるほど。皆さん午前中に谷川岳へアタックして帰るところなのですね。
午後にロープウェイに乗る人がいない理由が分かりました。
今日は
大きなリュックに登山帽、登山靴の一団がロープウェイに乗り、登山の話題に花を咲かせます。
全員が今日のルートや最近の登山、装備の話題を持っていて、興味深く耳を傾けています。私を除く全員が。
レーパンサイクルジャージでクリートの私が10人以上の登山者に交じっている環境は、
多分この恰好で「登山しに来ました」なんて言った日には、重装歩兵団がファランクス陣形を組み、槍(登山ストック)を構えて登山の心得を教えてくださることでしょう。
このように周りの誰も考えていない妄想をするローディも乗せて、ロープウェイは揺れて走るのでした。
その後
後は下り基調のルートを走り、沼田市で『天下の義人 茂左衛門』や『沼田城下の塩原太助』を取って帰路に着きました。
そして翌日の曇りのち雨予報を見て、2日目以降のルートは
めでたしめでたし。
あとがき
実はひっそりDNS, DNFした走行計画はけっこうあります。
今回のブログはそんな走行計画のひとつですが、走りごたえのありそうなコースなので恥と思わず公開に踏み切りました。
決してアドベントカレンダーの
ロードバイク Advent Calendar 2018は、まだまだ日程に空きがございます。
ブログに書きそびれたライドがある方もそうでない方も、この機会にぜひどうぞ。